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「なにもそんな細かいことに目くじらを立てなくても…」と,小さなルール違反を放っておくとどうなるでしょうか。極端な例かもしれませんが,ニューヨークで著しい成果をあげた防犯の取り組みは,秩序維持について大きな示唆を与えてくれるものです。
■画期的取り組みで「犯罪都市」の汚名を返上
十数年前まで,ニューヨークといえばアメリカ最大の犯罪都市であり,とくに地下鉄は治安の悪さの象徴でした。業を煮やしたニューヨーク地下鉄公団は,犯罪学者ジョージ・ケリング氏を顧問に雇い,抜本的な防犯対策に着手しました。 ケリング氏が打ち出した方針は「地下鉄の落書きをすべて消す」,それに加えて無賃乗車などの軽めの犯罪を徹底して取り締まるというものでした。同氏の方法論は,皮肉をこめて「画期的」な対策と呼ばれました。そんなことで凶悪犯罪を減らせるはずがない,誰もがそう思ったのです。 ところが,7年にわたるこの地道な取り組みは,地下鉄内での凶悪犯罪の激減という成果を確かにもたらしたのです。 これを見たジュリアーニ市長は,この犯罪抑制対策をニューヨーク警察にも導入しました。街中の落書きを消し,軽犯罪の取り締まりを続けた結果,地下鉄と同じように犯罪件数が急激に減少したのです。
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