7. ロジカル(論理的)であることの条件


 「論理展開」や「ピラミッド・ストラクチャー」について説明する前に,「ロジカル(論理的)とは何か」ということを確認しておきましょう。

◆ 主張や結論を支える「根拠」は示されているか

 あなたが「もうすぐ雨が降る」と言っても,それを聞いた人たちは,あなたの言うことにすぐには納得しないでしょう。それは,なぜ雨が降るといえるのか,その根拠が不足しているからです。「黒くて厚い雲が空を覆ったから,もうすぐ雨が降る」とあなたが言えば,それを聞いた人たちは納得するでしょう。根拠が示されているから

です。このように,説得力を持つためには,あなたの主張や結論に対する「根拠」が明確に示されている必要があります。
 つまり,ロジカル(論理的)であるためには,まず「主張(結論)」と「根拠」がセットになっている必要があるということです。

◆ 「あいまいさ」はないか

 ロジカル(論理的)であるためには,「あいまいさ」がないことも必要です。「主

張(結論)」と「根拠」を示すとき,用語,言葉が正しく使われている,「意見(考え)」と「事実」がはっきり区別されている,根拠となる「データ」が正しいことも重要です。
 また,次に説明する「論理展開」などで,「主張(結論)」と「根拠」のつながりを確かなものにします。

◆ 論理展開(演繹法と帰納法)

 「論理展開」とは,主張(結論)と根拠をつなぐ思考の経路のことで,ロジカル・シンキングでよく使われるのが,「演繹法」と「帰納法」です。「演繹法」,「帰納法」というと難しそうな印象を受けるかもしれませんが,ふだん何げなく使っている思考方法です。ロジカル・シンキングでは,この思考方法を意識的に使っていきます。
 「演繹法」は,ルール(大前提)から結論を導き出す思考の経路です。「気温が27度を超えるとアイスクリームが売れはじめる」というルールがあります。そのとき,「明日の予想最高気温は29度である」という観察事項があれば,「明日はアイスクリームが売れる」という結論を導き出すことができます。
 「帰納法」は,多くの観察事項から,ルール(大前提)を導き出す思考の経路です。「A店では気温が27度を超えるとアイスクリームが売れはじめる」,「B店でもそうだ」,「C店でも他の店でも同じだ」。これらの観察結果から共通事項を整理すると,「気温が27度を超えるとアイスクリームが売れはじめる」というルールが導かれます。
 この例からもわかるように,演繹法と帰納法は組み合わせて使われるケースもあります。多くの店のアイスクリームの売上げと気温の関係から,まず帰納法で「気温が27度を超すとアイスクリームが売れはじめる」というルールを導き出します。そして,このルールを適用して,「明日の予想最高気温は29度だ」という観察事項があれば,演繹法で「明日はアイスクリームが売れる」という結論を導き出します。
 あなたも仕事上の経験や知識から,演繹法と帰納法を組み合わせて,独自のノウハウを生み出しているでしょう。演繹法と帰納法を意識して使うようにしてください。

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